>>833
大戦中に確立されたドクトリンの話として回答します。

西側の砲兵火力と言うのは、あくまで機甲部隊と歩兵部隊の敵戦線の突破を主軸に置き、
その支援のために砲兵を配置するという発想方法です。

一方、ソビエトは巨大な砲兵火力+航空支援をもちいて、敵陸軍の前線及び予備隊を
徹底的に広い範囲で叩き、さらに多少(と言うよりもかなりの)損害を顧みない機甲/歩兵を
広範囲に突入させると言う考え方です。

突破正面の考え方で言うと、西側では数キロの突破正面を作ってそこを押し広げて、
まさに「バルジ」を作っていきます。

ソビエト式の考え方では10km以上の大規模な突破面を複数つくり、それを結合する
かたちで100km以上の巨大な突破正面を作成して敵前線を圧倒するという発想です。

これは、ソビエトが抱える前線の長さが西部戦線のそれよりもずっと大きいうえに、
ソビエトの広い領土で戦争を行うという発想が作り出したものです。

と言う前提で回答を行うと。

砲兵師団も歩兵師団も機甲師団も、より上位の軍、軍団の立案した攻勢をラージスケールで
実現するために動きます。逆に言えば、ソビエト軍の考え方自体が個々の師団や大隊の
利害のために臨機応変に活動するというよりも、戦略目的を達成するために個別意志は
深くとらえずに最終的な目的のために配置されます。

直接的な回答としては、上位の戦略により配置されその地域を制圧するために活動するのが
砲兵師団です。(というか考え方自体がそうなのですべての師団/部隊が、ということです)