●引き揚げ者の告白(月刊誌「潮」昭和46年8月号)…

◇「2人の子供を背負い、昼間の狙い撃ちを避けて夜通し歩き続けました。年老いた人たちは、足手まといになってはと自ら濁流に身を投げ、幼い子供を絞め殺した婦人も少なくありませんでした」(5歳と3歳の子を持つ主婦)

◇置き去りにされ、狼の餌食になったと思われる子供たちもいた。栄養失調で死ぬ子供が続出した。

◇「これまで親しくしていた満人の友も、匪賊と化して襲ってくる」

◇「日本人は皆殺しだと宣告され、幼児までが中国語で話せと強要されたこともある」

◇「いつのまにか満人の農民に囲まれていた。度重なる略奪に身ぐるみはがされた私たちに、子供を売れと要求するのである。男の子が300円、女の子が500円だという。私は地べたにひざまずいて『助けてくれ、この子は私の命、私の命』と(中国語で)叫んだ」(俳優・芦田伸介)

◇「カボチャ1個と子供を交換した母親もいる。信じられないことだが、事実だった」(俳優・宝田明)
       《米田建三 正論 2005/11月号》
日本軍は真っ先に逃げた
開拓民を置き去りにしてな