果たして日本軍のレベルは高かったのか?

一ノ瀬 同時代の他国陸軍との比較ということであれば、決して高くありません、というより低いです。
ヨーロッパにおける陸戦はまず航空部隊が敵の正面から後方まで爆撃し、続いて戦車部隊が敵陣を突破、これを後続の歩兵部隊が占領するという機甲戦になっていますが、これに関する日本軍の装備・戦術は最後まで日中戦争レベルに過ぎないという低い評価です。
各戦場で相当に抵抗できたのも、戦車が自由に行動できないジャングル地帯を戦場として選べたからで平地であればひとたまりもないと指摘されています。
また、日本軍将校については「体面と志操の維持が最も重要であり、それゆえ空想的な英雄気取りとなりがちである」とこれまた評価が高くありません。
兵士についても、集団で将校の命じる通りに発砲するのは上手だが、その将校を撃たれたとたんに四散してしまう、といった程度の評価です。」

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