ロシアのボルシェヴィキー政府が、社会主義国に失業はあってはならないというイデオロギー的要求を貫徹するために取った方法は、
明白な失業の事実をプロパガンダで欺いて失業者はいないと言いくるめるのではなく、プロパガンダなど全然使わずに失業給付を一切廃止してしまうという方法だった。
嘘は事実となったのである。ロシアにはもはや失業者はいなくなり、いるのは乞食と非社会的分子だけになった。
そして「働かざるもの食うべからず」という古くからの社会主義の原則は、確かに予想もされなかった形ではあったが、その代りそれだけ徹底的なやり方で実現されたのである。
http://www.cscd.osaka-u.ac.jp/user/rosaldo/140718_totalitarianism.html