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危機感を募らせているのは地方大学だけではない。

「ここ数年、『先に論文を出された』と思って調べると、たいていは中国人なんです。
ネイチャーやサイエンスなどの科学誌に論文を出しても、必ずっていうほど中国人に負けるんですね」
こう話すのは、東京大学大学院理学系研究科の濡木理教授。

「研究者の数と研究費、それはすなわち設備になるわけですが、それらが大量に投入されると、どうしても負けてしまうという状況ですね。
もうわれわれも抜かされていますね」

「これではみんな、中国に行ってしまいますよ。こういう環境は、日本はさせてくれない。
彼は中国に行ってよかったのでしょう。日本のことを考えると残念ですけど」