言霊という概念があるように、国の名前にもまた同様の霊力があるだろう

例えば日本は日の出づる国、つまりこの水の惑星に光をもたらす国という地位を得るべく、骨を砕いてきた
アジアの盟主たるを自認して、戦前は血を流し、戦後はODA支援を通して経済発展の旗を振り、涙ぐましいまでの力を尽くしている
無論、自国の国益を最大化するための方便という側面もあるだろうが、少なくともアジアを発展させたいという理念を持ち続けたのは間違いない

そしてアメリカの国名は探検者、アメリゴ・ヴェスプッチの名前に因んでいる
コロンブスと同時代にフィレンツェで生きた、地理学者の男
彼は幾度となく危険な航海に挑戦し、ついに新世界を発見した。アメリカという名の、輝かしい未来を約束された赤ん坊が産声を上げた瞬間だった。
20世紀に入ると、アメリカ人は次々と赫々たる功績を挙げることになる
探検家ロバート・ピアリーは世界初の北極点到達を果たしたし、飛行家チャールズ・リンドバーグは無着陸単独大西洋横断飛行を成功させた
現代に入ると、人類史上初の月面着陸を果たし、火星へ探査機を打ち上げ、そして今度は深宇宙にまでその翼を広げようとしている
空に、宇宙に、深海に。アメリカ合衆国の冒険はとどまるところを知らない
マニフェスト・デスティニー。まさしくそのスローガンの下に人々が手を取り合い、ヴェスプッチの精神を今なお伝え続けているのだ

このように、国名がその国民の性質を規定して、運命を決定づけているところはあると思うよ
中国や支那がどうなのかはよく分からないけどね