トランプ氏の国連演説、米国第一前面 「友達だけ援助」
https://www.asahi.com/articles/ASL9V1R45L9VUHBI003.html
トランプ米大統領は25日午前(日本時間同日夜)、国連総会で一般討論演説を行った。
北朝鮮問題への対応などを実績としてアピールする一方、「公平で互恵的」な貿易を目指した中国との通商紛争では
妥協しない姿勢を強調。米国の利益の最大化を目指す「米国第一主義」を改めて前面に押し出した。
11月の米中間選挙を前に、米国民へ向けて事実上の選挙演説をした格好だ。

トランプ氏は演説冒頭、「株式相場は歴史的な高水準、失業率も50年ぶりの低さだ。大型減税も行った。
国境で巨大な壁の建設も始めた。米軍は、まもなくかつてないほど強力になる。米国はより強く、安全で豊かになった」と訴えた。
中国との通商問題では、「貿易は公平で互恵的でなければならない」と指摘。
「中国がWTO(世界貿易機関)に加盟して以来、米国は製造業で300万人以上、
鉄鋼業で全体の4分の1近くの仕事が奪われ、6万もの工場も失われた。そんな侮辱をもはや許さない」とし、
「習近平(シーチンピン)国家主席には大いなる尊敬と好意を抱いているが、貿易の不均衡は受け入れられない。
米国は国益に基づいて行動する」と強調し、中国に妥協しない姿勢を示した。

北朝鮮問題については、「金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が踏み出した勇気に感謝したい。
我々が導いた今この瞬間は、人々が考えるよりもはるかに大きなものだ」と述べ、核実験や
ミサイル発射を自制していることを成果として誇った。
(イラン情勢は省略)
また、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)への米国の拠出金の完全停止にも言及。
「米国は海外支援で世界最大の拠出国だ。しかし、米国に何かをくれる国はほとんどない」と不満を表明した。
そのうえで、「米国を尊敬する国、ざっくばらんに言えば友達だけを援助する。
その他の国には、相応の防衛費を支払うよう求める」と警告した。(ニューヨーク=土佐茂生)


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