カバノー氏疑惑巡りFBI追加調査へ、本採決は延期

　米上院の共和党指導部は28日、米連邦最高裁判所の判事に指名されたブレット・カバノー氏の人事案の上院本会議での採決を最長で1週間遅らせることを決めた。
カバノー氏の性的暴行疑惑を巡り、米連邦捜査局（FBI）の捜査を求める声が共和党議員3人から上がったことで、軌道修正を迫られた。
　これに先立ち、米上院司法委員会は、カバノー氏の人事案について採決を行い、11対10の僅差で承認した。
上院司法委の共和党委員が賛成、民主党委員が反対に回った。
だが有力メンバーである共和党のジェフ・フレーク上院議員（アリゾナ）が委員会での採決前に、本会議での採決を遅らせFBIによる捜査を実施しなければ、本会議で賛成票を投じることは難しいとの立場を表明。
すでに物議を醸している人事案の行方は、再び想定外の事態に発展した。
　その後、まだカバノー氏を支持するか明確な態度を明らかにしていなかった共和党のリサ・マコウスキー（アラスカ）、スーザン・コリンズ（メーン）両上院議員も、FBI捜査を求めるフレーク氏の考えに賛同を表明した。
上院（100議席）のうち、共和党は51議席と、民主党の49議席をわずかに上回るだけで、共和党指導部は3人の意向を受け入れる以外に選択肢がない状況に置かれている。

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