>>513
自衛隊発足とともに旭日旗を復活させる際、戦勝国などから文句が出るんじゃないかとか、
旧軍残滓一掃の流れに逆行するんじゃないかということで、当時の保安庁内でも一部で
一新した方が良いんじゃないかって意見があったのは事実。
ただ、世界的にも日本の旗ということですでに広く知られている意匠であったこと、
旭日旗より優れたデザインの意匠を誰も思いつかんかったこと、何より政府も含めほと
んどの関係者が新たな防衛組織たる自衛隊であっても旭日旗が相応しいと考えたんで、
何も変えずに採用となった。

>大方の意見は旧軍艦旗を支持するものであった。第二幕僚監部でも検討を重ねたが
>旧軍艦旗の採用は国内外に軍国主義の復活を予感させるとして二の足を踏んだ。
>このころ、第一幕僚監部が隊旗選定のため指導を受けていた東京芸術大学に意見を
>求めると「部隊の旗として旧海軍の軍艦旗は最上のものであった。国旗との関連、
>色彩の単純鮮明、海の色との調和、士気の高揚などすべての条件を満たしている」
>との回答を受け取った。さらに画家の米内穂豊に、旭光を主体とする新しい自衛艦
>旗の図案を依頼したところ、「旧海軍の軍艦旗は黄金分割によるその形状、日章の
>大きさ、位置光線の配合など実に素晴らしいもので、これ以上の図案は考えようが
>ない。それで、旧軍艦旗そのままの寸法で1枚書き上げた。お気に召さなければ
>ご辞退致します。画家としての良心が許しませんので」との申し出をうけた。
> 1954年(昭和29年)6月上旬に保安庁で旗章制定の審議が開かれた。旧海軍と
>同一の旗を用いるか否かに議論が集中したが、最終的には原案支持との結論に達した。
>6月9日の第5次吉田内閣の閣議で正式に決定され、自衛隊法施行令(昭和29年政令
>第179号)により帝国海軍と同じ規格の「自衛艦旗」が制定された。後日、吉田茂
>首相が「世界中でこの旗を知らない国はない。どこの海にあっても日本の艦(ふね)
>であることが一目瞭然で誠に結構だ。旧海軍の良い伝統を受け継いで、海国日本の
>護りをしっかりやってもらいたい」と述べた[4]。