「陰茎の上から消毒液を塗っただけじゃ、淋菌を一掃するには不十分だ。
 薬品棒で入れなきゃならん。小娘みたいにもじもじせんで、とっととだせ」

衛生軍曹は俺を引き寄せて、漁師が魚をさばくように手慣れたやり方で、俺の大事な息子を手に取った。
針のない注射器をさっさと尿道へ刺して、緑がかった液を100ミリリットルほど注入しやがった。
消毒薬が膀胱に入ってくるときの焼けるような下半身の痛み。

                                      アルブレヒト・ヴァッカー著:「最強の狙撃手」より抜粋