冬はつとめて。雪の降りたるは、言ふべきにもあらず、霜のいと白きも、また、さらでもいと寒きに、火など急ぎおこして、炭もて渡るも、いとつきすかし。昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶の火も、白き灰がちになりてわろし。