【イスタンブール=佐野彰洋】トルコのエルドアン大統領は8日、シリアのクルド人勢力をトルコ
が攻撃しないことを米軍撤退の条件に挙げた6日のボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)
の発言を「受け入れは不可能だ」と批判した。「シリアでの軍事作戦の準備がおおむね完了した」
とも述べ、単独の軍事行動も辞さない姿勢で米国をけん制した。首都アンカラでの演説で語った。

米国が過激派組織「イスラム国」(IS)掃討を巡り支援してきたシリアのクルド人勢力につ
いて、トルコは国内の非合法武装組織と同じ「テロリスト」とみる。同勢力の扱いは米トルコ
関係悪化の最大の要因となってきた。

シリアとの国境地帯の安全を確保したいトルコにとって、ボルトン氏が新たに突きつけた条件
は受け入れが極めて困難だ。エルドアン氏は「トランプ氏との明確な合意にもかかわらず、
異なる意見が出ている」と反発。今後、トランプ氏との電話協議で事態の打開を狙う方針だ。


ボルトンの独断らしいな