須田)今回、作戦行動を行ったのはデルタフォースという特殊部隊で、かつてアルカイダのオサマ・ビンラディン氏が殺害されたのも、このデルタフォースによるものでした。
今回のニュースで注目していただきたいのは、
イドリブ県で今回の事件が起こったということです。ここはイスラム国最後の拠点と言われていますが、その一方でトルコ軍が駐留していたところです。これは未確認情報ではありますが、
バグダディ容疑者はトルコ軍が匿っていたのではないかとずっと言われていて、この数年行方がわからなかった。
須田)ではなぜトルコ軍が殺害を容認したのかを考えると、その数週間前に、シリア北部の安全地帯を設定するということが決まりましたよね。アメリカ・ロシアの協力の下、
安全地帯が決まったのだけれども、トルコにとっては安全地帯、中立地帯を作って、そこにトルコ国内のシリア難民を移送するということは悲願だった。これに対して、
ロシアとアメリカが協力体制を取ったということもあり、ある意味でその見返りに
今回の一件が起こったのではないかということです。そういった確実な情報・状況がなければ、デルタフォースが展開するはずもないだろうと思います。
飯田)しかも安全地帯を作って、兵力の引き離しも行うと。一方にはクルド人の人たちがいて、そこも叩きたいというのがエルドアン政権としてはあったわけですよね。
その辺りも含めて、包括的な取引もあったのですかね