ノルウェーの軍艦が石油タンカーと衝突 フィヨルドで (BBC 11/9)

ノルウェー沖のフィヨルドで8日午前4時ごろ(日本時間同午後12時ごろ)、同国の軍艦がマルタ船籍の石油タンカーと衝突した。
軍艦の全乗組員137人が避難したが、8人が軽傷を負ったという。
衝突が起きたのは西部ベルゲン近くのイェルテフィヨルドで、フリゲート艦「ヘルゲ・イングスタッド」は危険な状態で傾いている。
ヘルゲ・イングスタッドは北大西洋条約機構(NATO)の軍事演習から帰還する最中だった。
一方、石油タンカー「ソラTS」も軽度の損傷を受けたものの、石油の流出はみられていない。

この衝突事故により、同海域の主要な石油ターミナルやガス工場が閉鎖された。
事件の状況当局によると、ヘルゲ・イングスタッドが演習のためにフィヨルド内部に進入した際に2隻が衝突した。
ロイター通信によると、タンカーはエクイノール社の石油ターミナルから北海原油を積んで出港したばかりだったという。

NATOの連合海上司令部は声明で、「フリゲート艦は損傷を受けたため安全な場所に移動した」と説明した。
乗組員23人を乗せた石油タンカーも、点検のために港に帰還したという。 現時点で衝突の原因は分かっていない。

経済への打撃は? エクイノールによると、スチュア石油輸出ターミナル、コルスネス・ガス工場のほか、幾つかの海底油田が念の為
一時閉鎖されたが、8日午後には操業を再開した。
スチュア・ターミナルはノルウェーの主要なタンカー港で、同国産の石油の25%近くがこの施設から輸出さrている。
コルスネスの工場では、英国を含む欧州各国向けに、いくつかのガス田から運ばれてきたガスを精製している。
今回の一時操業停止が、ガスの卸売価格に影響を与えるかどうかは不明確だ。

AFP通信は当局関係者の話として、ヘルゲ・イングスタッドから「少量の油膜」が検出されたと伝えた。
「艦内には大量の海水が流れて込んでおり、今の場所で沈没する危険がある」
ソーシャルメディア利用者は、傾いたヘルゲ・イングスタッドの写真を投稿し「状況は悪化している」とコメントした。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181109-46147670-bbc-int