RRマーリンはウェットライナー、つまり高炭素のねずみ鋳鉄のシリンダーが
アルミブロックに挟まっており、直接冷却水にライナーが触れる方式だった
これは昔のレーシングエンジンや、ボロいイタリア車によくある方式

量産車だと鉄製のライナーが(汚い池に浮く)なんてすぐ赤錆まみれになりそうで
日本人が見たら卒倒するおぞまししい不潔なやり方だ。
ロイス博士はレースの経験からこれがもっともよく冷え戦闘力がたかいとした。

ダイムラーはキモいと思ったのか鋳鉄ライナーをいれてもアルミブロックではさむ
直接冷却水にふれないドライライナーとした
一見良さそうだが、これは冷えないし重いし、ブロックの剛性が不足する三重苦のやり方だ

結果的にダイムラーはシリンダブロック剛性が不足して火を吹いたしあまりいいやり方ではなかった
ロイス博士の排気量は27リッターのママふやさないという頑固なやり方が
マーリンにはさいわいした