>>516
米軍のエアシーバトルコンセプトでは、大量の空中給油機を導入することを前提に提案されていて、日本がある第一列島線の空軍基地は一つ残らず全滅するので、
空軍力と空母打撃群をグァムオーストラリアの第二列島線のラインまで後退させて、新型の戦術戦闘機による長大距離の打撃力を保持しようという作戦コンセプトが練られてる。

でも、米軍の中ではエアシーバトルが完成しても、結局中国には勝てねーだろって話になってる。
なんでかと言うと、パワープロジェクションのコスト負荷が米軍の方が圧倒的に大きいから。

例えば、野球ボールを投げる時に100メートル遠投するのと、1メートル投げる場合では、近くに投げる方が圧倒的に容易だろう。
プロ野球選手でも20球も連投すればすぐに疲れてしまって、100メートルの距離を飛ばすことが出来なくなってしまう。
さらに無理をして遠投を続ければ肩が壊れてしまう。

これに対し、ボールを1メートルだけ投げるだけなら
、数時間連続でやり続けても大して疲れないし、
短時間で大量のボールを投げることができる。

軍事における戦力のパワープロジェクションも同じ。中国はアジア極東地域に地理的に近接しているので、
大量の物量(→ミサイル)を容易に低コストで投射することができる。

これに対し、アメリカは遠隔した地点から戦力投射をしなければならないので、前方展開&投射できる戦力は大きく制限され、
物量的に小さく、困難で、高コストな投射を余儀なくされる。

現在でも、そしてこれからもアメリカが世界最強の軍事大国である事実に変わりはないが、西太平洋と極東地域という空間では
米国は中国に勝てなくなっている。