邪馬台国は福岡県にあった!ビッグデータが解いた「卑弥呼の墓」の謎

 白鳥庫吉(東京帝国大学、1865〜1942年)は、『魏志倭人伝』の「卑弥呼(ひみこ)」に関する
記事内容と、『古事記』『日本書紀』の「天照大御神(あまてらすおおみかみ)」に関する記事内容とを
比較し「その状態の酷似すること、何人もこれを否認するあたわざるべし」と述べた。
 和辻哲郎(東京大学、1889〜1960年)は、『古事記』『日本書紀』の伝える「神武東征」の物語の
「国家を統一する力が九州から来た」という中核は、否定しがたい伝説に基づくものであろう、とした。

年代論的根拠
 奈良時代以前の、天皇一代の平均在位年数は11年足らずで安定している。
この数字から、『古事記』『日本書紀』の伝えるすべての天皇が実在したとして、神武天皇の5代前と
伝えられる天照大御神の活躍年代を推定すれば、卑弥呼の活躍年代とほぼ重なる。

天照大御神のいた場所
 『古事記』の上巻、いわゆる神話の巻で現実的に場所の特定できる地名の統計をとると、
圧倒的に多いのが、「九州地方」と「山陰地方」の地名である。

九州と大和の地名の一致
 地名学者の鏡味完二氏は、「九州と近畿の間で、地名の名付けかたが実によく一致している。
これは単に民族の親近ということ以上に、九州から近畿への、大きな集団の移住があったことを思わせる」
とする。