IDコロコロ変えて、煽ってるバカが一人いるようだな(笑)

さて、1930年代に、「翼端板」についての技術論文(ドイツ語)の抄訳は、
日本航空学会誌でも、何回か紹介されている。

昭和13年3月号
端板を附けた翼の揚力分布; Die Auftriebsverteilung am Tragflugel mit Endscheiben; Wangler; Lufo. 14巻11号;1937/11/20; 564/569頁

翼両端に垂直な端板を附したものは滑空機或は大型飛行機の尾翼に実際見られるやうになつた.
本文は端板を附した翼の揚力分布及び端板に加はるモーメントを算定したものである.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsass1934/5/35/5_35_247/_pdf/-char/ja

昭和15年2月号
双垂直板式尾翼; The Modern Twin-Fin Tail; B.S. Shenstone; Aircraft Engng. 11卷126號;1939/8; 311/313頁.

垂直尾翼を2枚にして水平尾翼の端板として取付けたものが最近屡々見られるが,
之には次の如き利點が考へられる.
 (1)水平尾翼の空力的效率を増す.
 (2)双發機の場合方向舵がプロペ ラ後流の中に入り操縱性がよくなる.
 (3)方向舵の弦長が小さくなり空力的釣合が容易となる.
 (4)後方射界が廣くなる.
この論文では(1)に就いてのみ論ずる
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsass1934/7/58/7_58_151/_pdf/-char/ja

これら論文をヒントに、水平尾翼の翼板が空力的効率を増すならば、主翼に応用したらどうなるだろう、
ってアイデアをキチンと詰めたのが、1970年のウイングレット開発者だった、ということ。
当時の日本だと、そういう発想する人間がいなかったか、歯車計算機を用いてコツコツ計算する時代ゆえに労力を割くだけの人材いなかったか…

高速になればなるほど厄介になる誘導抗力対策、という意味では、
600km/hを超える高速機開発したいのであれば、誰かが研究すべきテーマのひとつ、なんだろうけれど。

追伸:15年3月号には、強力な「三重」親子フラップ@NACA23012の解析記事がある。雷電の着陸速度低める格好のデバイスだな、コレ。