フタを開けてみれば、正恩氏の強気は完全に裏目に出てしまった。大統領が「
とてつもないことが起きるだろう」などと終始、楽観的な見通しを語っていたので、
トランプ政権の宥和姿勢を読み違えた、とも言える。

 そもそも2回目の首脳会談を要求したのは、正恩氏の側だ。獲得目標があったか
らこそ会談を求めたのに、何も成果が得られないのでは、どう見ても負けである。
正恩氏には大きな痛手になった。

 正恩氏は制裁の完全解除を要求したために、逆に「制裁が効いている」ことも
バレてしまった。今回の米朝首脳会談は国内でも大々的に報じていた。それが
会談決裂では、指導力に疑問符が付くのも避けられない。



トランプの融和姿勢は演技だった説