>>63
例のマシリトの対談でもその話題は出てましたな。

https://news.denfaminicogamer.jp/kikakuthetower/190517a
(前略) 
話は戻りますが、電子に関して出版社が本腰を入れて取り組んでこなかったのは、途中をカットすることになるからですね。
まず書店が要らなくなる。流通させる取次が要らなくなる。それから印刷所も要らない。
 
出版社が机と電話と編集者で成立していたのは、製作は印刷所、流通は取次、販売は書店という風に合理的に分業されて
いたからです。

ところが出版社はマンガだけで成り立っているわけではなく、ほかの出版物もある。
簡単に言えば、マンガを売ってもらって、売れない雑誌や単行本を抱き合わせているようなもの。
だから時代の趨勢がそうだからと言って、やっぱりあまり露骨にデジタルにシフトするわけにはいかなかったんですね。
 
出版社で必ず起きていた議論に、「単行本を書店で売ってから、あまり時間を置かずにデジタルで売ると、単行本の売り上げに
影響が出て、書店に迷惑がかかり、書店が疲弊する」というものがあります。
「とてもそんなことはできない」というのがいちばん大きな声でした。

──その話は僕も非常に感じるところがあります。大
きな出版社ほど、取次や印刷所などとがっぷり手を組んでいて、そういうものを切れないでいる。
 
その点、むしろ小さな出版社がデジタル化を進めたり、あるいは出版業以外のゲーム会社などが、デジタルコミックという形で
インターネットを通じてマンガを配信する事業に乗り出し、実際には出版界が完全にそれに乗り遅れた形になっています。
その状況はいまも変わらないのでしょうか?(後略)