続きです

一方で、シャーマンの車体正面装甲は51mmですので、斜めからの射撃は51xルート2(車体装甲角度)
×ルート2(射撃角度)で約100mm(以下)相当に対して射撃したことになります。

ここでは、精密な射撃角や正面装甲角度の情報がないため45度を用いています。

パンツァーファウスト60の装甲貫徹力は約200ミリなので、この場合は土のうの効果は有効であると
考えられます。一方で、正面装甲に対する正面からの射撃の効果は未知数です。
側面装甲については効果がほとんどないと推定されます。

しかし、その実験よりも早くにパットン将軍は効果がないと断定し禁止令をだしています。

つまり、「あるとか無いとか言われている」状況だったわけです。そのような状況下で、兵士たちは
効果がなくてもともとであっても付けたいと思ったわけです。

「交通安全お守りに科学的効果は無いから今すぐ燃えるゴミに出せ」と警察が仮に言っても、
多くのドライバーがそうはしないのと同様で、心理的効果は軍事上重要なのです。

もともとの質問に戻りますが、現在の軽装甲車も本質的に同様の「装甲防護力に対する乗員の
不信」という問題を抱えています。ですので、実戦になればそれがオフィシャルであれ、そうで
なかろうと、兵士たちはできる限りの増加装甲をしたいと考えるでしょう。