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CRJの受注残は、3月31日時点で51機となっており、
2020年までに納入される見込みだ。ボンバルディア
は最近、CRJの客室デザインを刷新したが、70年代に
開発されたゼネラル・エレクトリック製のエンジンは
燃費効率が悪く、新型の部品に交換されるかは不明だ。
鍵となる「スコープクローズ」条項
需要が低迷しながらも、CRJが売れ続けてきた背景に
は、大手航空会社とパイロット組合との労使協定に盛
り込まれた「スコープクローズ」と呼ばれる条項の存
在がある。この条項により、座席数76席と最大離陸重
量8万6000ポンド(39トン)を超えるリージョナル
ジェットは運航が認められないことになっている。
三菱重工は、MRJの運行が開始する頃にはスコープク
ローズが緩和されると予測し、90席の機種を開発した
が読みが外れ、現状では米国で運行することはできな
い。エンブラエルも同じ過ちを犯し、最新型機「E2」
は基準を超過している。三菱重工は、70席の機種も開
発中だが、設計変更のため納入は2023年になる見込
みだ。
ユナイテッド航空とデルタ航空のパイロットは、現在
新たな契約を交渉中で、サウスウェスト航空は2020
年に合意する予定だが、スコープクローズが緩和され
るかは不明だ。