韓国サムスンに特需が来そう



「マンセー!(万歳)、マンセー!(万歳)」
まるで断崖絶壁を転がり落ちるようだった韓国経済が、今週、ようやく一息ついた。

昨年5月30日に、サムスンの株価が5万ウォンを割り込んだ時、「サムスン・ショック」と言われたものだ。
それから1年経った今月には、今度は4万ウォンを割る「ウルトラ・サムスン・ショック」が市場を襲うのではと、警戒感が強まっていた。

それが今週の終値は、4万2800ウォンと、見事に持ち直したのである。
今週5日間での上昇率は、2・7%を超えており、ヨントン(水原市にあるサムスン電子本社)では久々に、「マンセー!」の声が飛び交っている。

なぜサムスンは突然、復調したのか? 
今週、何か目新しい新製品を発表したわけでもなければ、トップの李在鎔副会長が前向きの発言をしたわけでもない。
あの文在寅政権の経済政策も変わっていない。

答えは、サムスン電子の最大のライバルである中国のファーウェイ・テクノロジーズ(華為電子)にあった。
5月15日に米トランプ政権が、ファーウェイを「エンティティ・リスト」(取引制限リスト)に入れると発表し、実際に翌日から入れた。
それによって今週、世界の主要企業に「ファーウェイ離れ」が広がったのは、周知の通りだ。

その「恩恵」を世界で一番受けた企業が、サムスン電子だったというわけだ。
つまり、完全な漁夫の利、他力本願による復調である。
それでも、サムスンとしては「マンセー!」なのだ。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/56515