「機能しなかった安倍外交」示すホルムズ湾タンカー攻撃
森 永輔 日経ビジネス副編集長
2019年6月14日
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00023/061400059/
−孫崎さんは今回の件をどう見ていますか。

孫崎:安倍晋三首相による仲介外交が機能しなかったことを示していると思います。

今回のタンカーへの攻撃が本当にイランによるものかどうかは分かりません。
しかし、同様の事態が頻発している事態を見ると、イランにつながる勢力による可能性が高いと思います。
現在のイランは穏健派よりも保守強硬派が力を持っている。
強硬派が米国に譲歩しない意思を示すために実行したと見ることができます。

安倍首相がイランを訪問し、ロウハニ大統領や最高指導者のハメネイ師と会談しても、
強硬派の動きをとどめることはできなかったわけです。
安倍首相が仲介役を果たすつもりなら、トランプ大統領が訪日し、会談した際に、
イラン核合意に復帰するよう説得すべきでした。
緊張が高まった発端は、米国が2018年5月に同合意から離脱したことですから。
しかし、安倍首相とトランプ大統領がイラン核合意復帰をテーマに話し合ったとの報道はありませんでした。

安倍首相と会談した後、ハメネイ師は想像以上に強硬な発言をしました。
「トランプ氏を、メッセージを交換するに値する人物とみなしていない」と語り、米国との対話を拒否しました。
この発言からも安倍首相のイラン訪問が成果を上げなかったことが分かるでしょう。

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いやいや安倍がいなかったら今頃戦争始まってたぞ