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しかし、李氏は唐氏を支持していたのだ。さらに厄介だったのは、李氏が梁氏のさまざまな誤った政策に対する異議を公的に示していた点だった。
共産主義国の学生なら誰でも知っているように、政治的な反対の表明は、どんなに温和なものであっても破滅につながる可能性がある。
中国では「不同意への同意」は存在しない。指導者が一度口を開けば、「従う」しかないのである。
李氏の場合は、危険度が特に高い。政治的な便宜を過度に重視すると思われている香港の多くの実力者とは違って、彼は強い良心の人だ。それゆえに大きな尊敬に値すると評価されている。
李氏は「スーパーマン」というニックネームもつけられて親しまれている。
しかし、いま中国の支配者たちは梁氏を通じ、中国共産党の言葉で言うところの香港の「非植民地化」という、破滅的な結果を導く可能性がある政策を推し進めている。
たとえば、当局は最近、司法の独立や権力分立は「植民地の」遺産であり、破棄されるべきだと宣言した。
そして、支配を行うのは香港の裁判所ではなく、中国政府と香港行政長官であるとした。