【コラム】安倍首相のはずれた3本の矢 (中央日報 8/11)
(前略)
ただ一瀉千里につながる荒々しく激しい攻勢はしばらく止まったようにみられる。
極端紫外線(EUV)フォトレジストの対韓輸出も認めた。 日本がむしろ逆風を浴びる姿も見られている。
長期戦に流れれば日本の被害も少なくないだろうという分析も力を増している。 少しずつ状況が変わる兆しが見える理由は何か。
攻撃的通貨政策と財政支出拡大、広範囲な規制改革という「3本の矢」で日本経済復興を試みた安倍首相が韓日経済戦争では
また別の「3本の矢」を間違って撃ったのではないかと思う。

安倍首相は韓国経済の柱でありアキレス腱である半導体産業を揺さぶる急所を狙った。
突然飛んできた矢に韓国政府もサムスン電子も慌てた。
世界の景気鈍化の中で米中貿易戦争の余波などで需要が減って半導体価格が下がり、輸出戦線にも異常が生じた状況で当惑感が大きかった。
しかし戦列を再整備するのに長い時間はかからなそうだ。
政府の克日の意志がいつになく強い上に、サムスン電子も以前の日本に半導体技術を学んでいた水準の企業ではない。
安倍首相の最初の矢が虚空だけ射っているような理由だ。
高度な分業・専門化時代に高品質の日本製素材を持ってくるより、時間と費用がもっとかかり生産効率が多少落ちるかも知れないが安倍首相の
挑発はこうした悪条件を甘受するほど刺激剤になった。
特に輸入先多角化と国産化に力を入れているサムスン電子が素材に使われる原材料まで日本製は使わないという「ジャパンパス」という話まで
流れている。

「韓国は信頼できない国」というフレームに向けて飛ばした矢もはずれる公算が大きい。
安倍政権の度重なる言葉の言い換えにも韓国との政治・外交問題を経済報復で解こうとしているという非難を避けることができなくなった。
西欧のメディアだけでなく日本メディアでも安倍政権の信頼急落を心配するほどだ。
(続く)