大戦の末期に行われた複葉の練習機、いわゆる「赤とんぼ」での特攻はよく批判の対象になるが
意外にも戦果をあげている。
1945年7月29日の攻撃では7機中4機が命中し、駆逐艦1隻撃沈、3隻撃破だが、これは末期の特攻
では極めて成功した部類。
このため米海軍は深刻な脅威として受け止めていた。
羽布張複葉機は金属部分が少ないためレーダーに映りにくく、同じ理由で近接作動信管も
効果が薄く、また対空砲火が翼に当たっても爆発せずに貫通してしまう、また操縦しやすく
低速なので命中させやすいからである。