>>186
 幕僚諸元の数字は、機関効程曲線図のそれに若干の余裕を与えたものとのことです。
 航続力はこの数字に0.85〜0.9を乗じて求めるとしていますから、
私たちの単純計算より少し短く評価されるようです。
 搭載量は福井静雄著作集の数字とやや異なるものも多く、
航続力も上記0.85〜0.9を乗じない単純計算の場合でも一般に短く判定されているように見えます。

 大和の場合、搭載6,237tで16kt時320t/d消費ですから、単純計算上7,872浬、0.9を乗じた場合は7,085浬となります。
(カタログ値7,200浬で実際には相当余裕ありとされる)

 長門だと、搭載5,760tで16kt時260t/d消費、単純8,507浬、0.9乗じた場合7,656浬。
(カタログ値10,600浬)

 面白いのは同型艦でも燃料搭載量や消費量が若干違う場合があることです。代表的な例だと

大和 燃料搭載量6,560t、武蔵 同5,500t
※1.寄稿者コメントには同型艦でこんなに違うことに「ちょっと疑問な数字もないではない」としています。

金剛 燃料搭載量6,237t 18kt時の消費量360t、榛名 6,341t 372t
※2.金剛と榛名の消費量は16ktと30ktが一致するほかは全て違う数字が挙げられている。

翔鶴 燃料搭載量5,070t、瑞鶴 同4.900t

矢矧 燃料搭載量1,350t、能代 同1,400t