北ICBM想定、新型ミサイルで米が迎撃実験へ…日米共同開発
https://www.yomiuri.co.jp/world/20200422-OYT1T50157/
 【ワシントン=蒔田一彦】米国のロバート・スーファー国防次官補代理は21日、
米政策研究機関のイベントで、日米が共同開発した新型迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」
による大陸間弾道ミサイル(ICBM)の迎撃実験を今夏にも実施することを明らかにした。
実験が成功すれば、米本土の防衛能力向上に大きく貢献しそうだ。

 SM3ブロック2Aは、短距離から中距離の弾道ミサイルを迎撃する目的で開発された。
ICBMの迎撃も可能だとの見方があり、米議会が実験を行うよう求めていた。背景には、
米本土を射程に入れるICBMを保有する北朝鮮が核兵器の弾頭化を進めてきたことがある。

 スーファー氏は「北朝鮮を想定したICBMの脅威に対抗する迎撃実験の実施を検討して
いる」と述べた。迎撃能力が実証された場合、同盟国やイージス艦への配備だけでなく、
米本土の地上配備型迎撃システムへの導入も検討するという。

 米政府は2019年8月、日本にSM3ブロック2Aを73発売却することを承認した。
日本は、新たに導入する地上配備型迎撃システム「イージスアショア」やイージス艦に
SM3ブロック2Aを搭載する予定だ。