何事も百かゼロかではなくて、日本軍にも一定の照明弾射撃能力はあったと思いますよ。
ただ一般に充分な訓練や戦術の研究が進んでいなかっただけで。
 合格点を何点と考えるかで「できる」「できない」の評価が変わるだけのことです。

 礼号作戦の例は照明弾射撃を行ったことが確認できる数少ない戦例ですが、
大淀と足柄がこれを行ったのは突入前の魚雷艇に対してと泊地に停泊していた4隻の輸送船に対してです。
 魚雷艇に対しては残念ながら命中した様子はありません。これは仕方がないでしょう。
 船団に対しては駆逐艦も雷撃し、日本側はすぐに最終的に4隻とも撃沈破したと判断して陸上砲撃に切り替えていますが、
実際には1隻が大破炎上(砲撃か魚雷か不明)していただけのようです。
 船団を砲撃した距離は1万7千m(2万6千というのは単に最大射程距離を示しているだけで礼号で実際に撃ったということではないようです)
ですからなかなかですが、停泊していた輸送船相手にしては照明弾射撃の効果は上記の通り。
 船団には退避が命じられていましたがまだ泊地にいたので停泊したままか微速で行動開始した程度だったでしょう。
 
 大淀の戦闘詳報が効果ありと判断したのは4隻とも迅速に撃沈破したとの日本側判断に基づけば当然の評価です。
 ただ実際の戦果から見て照明弾射撃を行う能力を示したが効果は不充分というのが落としどころでしょう。

 そういえば米海軍も6im砲までは照明弾の存在が確認できますが、
こちらは専用射撃盤無しで撃っていたのかも知れませんね。それとも5in砲用で対応していたか?