>>909
いやそもそも船舶用ディーゼルだとピストン棒やクラウンの折損が主な破損だし
クランク軸とかストロークが全然違う航空エンジンとは負荷がかかる箇所が違ってくる

資料から抜粋すると
22号機械は4サイクルであるだけに計画出力を出すことは比較的容易であったが、
普通鋼鍛造品の浅皿状クラウンを頂く鋳鉄製油冷ピストンの焼損、主軸受メタルの焼損、
気筒ライナの腐食が持病であり、夫々に対してはピストンの強度アップ、ホワイトメタルの
工作法改善、艦本式複動ディーゼルと同様のハンガー式主軸受から一般的な台板方式への変更、
ライナのリブ形状改善等、様々な対策が講じられた。

1942年の伊12潜型3隻と伊52潜型6隻にはこれを最大2600、定格2350馬力に仕立てた主機が
2基装備された。
渋谷はその「全力運転状況は誠に激しく,これに接近すると,身も心も機械とともに動き出すような
気持がした。
音響振動ともに必ずしも安定したものとは思えなかったが特に著しき故障は起らなかった」と
回想している(旧海軍技術資料第1編(2)