>>199
そしてもう一人の主人公であるラインハルトは逆に責任感に溢れ、可能な限り公正であらんとする
労苦を惜しまぬ人物でしたが、それ故に要らぬ苦労を背負いまくるのですが。

ラインハルトは勝つ為なら積極的に政治に関わり、政治戦略のレベルで戦う前に圧倒的有利な
態勢を構築する事が出来ます。
その代わり戦場では己の誇りに縛られて作戦の選択肢を狭め、そこを度々ヤンに付け込まれて
完勝を何度も逃しました。

対照的にヤンは政治に関わりたがらないから、軍や政治のトップになって疲弊しきった同盟の
戦時体制を改善する事もせず、結果として後になればなる程、圧倒的不利な状態から戦いを
始めざるを得なくなるし、これではいくら戦術的な勝利を重ねても戦局の挽回は不可能でした。

唯一それが可能だったラグナロク戦役最終局面にしても、ラインハルトを抹殺する寸前にヤンが
同盟政府の停戦命令に従った事で、勝機は永遠に失われてしまったのですが。