>>833
従来のガスタービン(GT)船は、小型や特殊品を除き、軍民ともディーゼル/日本でいうA重油を使うのが普通です。
LNG-GTは、日本郵船(世界有数、自動車運搬では最大)がつい先日初号船を導入した事を見れば解るように、
少数派・レア品の部類です。他方、日本郵船が「今後の新造輸送船は全てLNG-GTで造る」と表明したように
『大型の民間輸送船では』今後急速な普及が見込まれています。
LNGのメリットは、排気ガスのクリーンさ・特に有害ガスが圧倒的に少ない事で、環境負荷低減が利益をもたらす
(例えば大手自動車メーカー各社は、非環境対策船の使用を拒否する動きに出ています)民間輸送分野では非常に有望です。
反面 巨大な低温タンクが必要で、艦内スペースとメンテ・漏出時の危険性がデメリットです。
LNGのこの特徴は 軍用船には魅力ではないので、普及は難しいと思いますし、現状で普及の動きも無いです。

ジェット燃料は、民間JET→ソ連RT・米JP-8、民間JET-B→ソ連TS1・米JP-4/5 で互換性があります。
民間のJET規格は、空港・機内の燃料タンクで温度管理(加温)される事が前提のもの。機内タンクが加温されず低温暴露
前提の軍用燃料は、JET規格に添加物を増して低温耐性を高めたもので、低温・高空でなければJETでの代替は可能です。
米ソ(や他国の軍用燃料。中国とかも独自規格持ってます)は、TS1-JP5のようにベースとなっているJETが同じなら流用可能
と考えて良いです。燃料系のセッティング変更をするとベターですが、機体によって難易度は違うようです。
ソ連機は西側燃料の使用を前提にしてましたが、米はそんな事想定してませんし。東西の機体を混用いてるインド軍は
JP規格同等品の燃料を国産して使ってます