>>887
「世界有数の不平等国」
さんと弟は、中国で最貧レベルの州の1つ、貴州省の出身だった。
そのことも相まって、さんの苦難が報じられると、同国の貧困問題に注目が集まった。
中国では、過去数十年で経済が飛躍的に成長した一方、貧困は無くなっていない。
同国の統計によると、2017年には地方で暮らす3046万人が、同国の貧困ラインである1日当たり1.9ドル(約210円)以下で生活していた。

貧富の差は拡大しており、国際通貨基金(IMF)は2018年の報告書で、中国はいまや「世界有数の不平等な国」だとした。
さんのことを知った国民は、主にソーシャルメディアで、「なぜ助けられなかったのか」と疑問の声を上げ、当局への怒りを続々と表明している。
一方、弟の面倒をみながら勉強を続けていたさんへの称賛も出ている。

貧困状態は「17人だけ」
さんの生前、当局は声明を出し、さんが最低限の公的助成金(月額300〜700元とみられる)を受けていたと説明した。
さらに、2万元の一時支援金が支払われるとしていた。
中国はこれまで、2020年までに貧困を「排除」すると宣言してきた。今月に入り、東部の江蘇省は住民8000万人超のうち、貧困状態にあるのは17人だけだと発表。
インターネットで疑問の声が上がった