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忘れているようだけど、トルコはれっきとしたNATO軍の一角であり、兵員数65万人は自衛隊の二倍以上、NATO全軍でも第二位の兵員規模を誇る。
(男子皆兵制度だからなんだけど)
現在では国際的な大国とは呼べないが、それでも中近東では有数の地域大国であり、イスラム世界でもっとも近代的な文化を築いていもいる。

F-16を200機以上、F-4も170機ほど、AWACSは無いが、ボーイング737 AEW&Cを4機と、空軍力ではシリア軍を圧倒している。
陸軍は未だにパットンやレオパルド1が残るなど玉成混合が目立つが、それでもレオパルド2や独自開発のアルタイなど、西側先進の域に達している。
海軍はドイツのMEKO型フリゲートを主力とし、こちらも一部にOHペリー級が残っているが、それでもシリアごときではお話しにならないだろう。

そして、ある意味こちらの方が重要なのだが、近年のトルコ軍は独自色を強めており、中国との協力で弾道ミサイルや多連装ロケットシステムを開発している。
先述のアルタイには韓国が協力しているし、何よりロシアからS-400 地対空ミサイルを導入した。従ってロシアはシリアとトルコの双方と取引している。
つまりシリアは、少なくとも対トルコとの戦争において、ロシアの軍事協力を期待できず、シリア独自の戦力はトルコより大幅に劣る訳だ。

更に大きな問題として、シリア軍は陸海空の三軍だけでなく、国民防衛隊、バアス大隊、颶風の鷲、ムワヒッディーン軍……etcなどの各種組織に分かれている。
中国で言うところの党の私兵、人民解放軍に、バアス党の親衛隊、そして1ダースを超える各種民兵組織とで構成されており、決して一枚岩ではない。

ちなみに、ここで言う民兵組織とは、あくまで親政府的武装組織の事で、逆に反政府武装組織だってダース単位になる。これで勝てると思う方がおかしい。