戦艦のカムバックで中国に対抗せよ
木曜日, 2月 27, 2020
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高性能な装甲を備えた現代の戦艦があれば、危険な状況からも十分帰還できる艦艇が生まれる。
第二次大戦で日本海軍が投入した超大型戦艦、大和と武蔵は18.1インチ砲という
史上最大の主砲を搭載しながら、1隻も米艦船を沈めていない。
航空戦力が優勢となり、両艦は鋼鉄の恐竜と化した。
だが鋼鉄の恐竜を倒すのは容易ではなかった。大和は魚雷11本、爆弾6発の命中で沈んだ。
武蔵には魚雷命中19本、爆弾17発が必要だった。
戦略面で両艦は無益な存在だったが、撃破は極めて困難だった。
(航行の自由の作戦部分)
だが駆逐艦の艦体は脆弱だ。USSフィッツジェラルドがコンテナ船に衝突し乗員7名が死亡した事故があった。
その後、USSジョン・S・マケインが石油タンカーと衝突し沈没寸前となった。
この際は乗員10名が死亡した。タンカーには負傷者はなかった。
二回の衝突事例から現在の海軍艦艇の根本的欠陥が見える。残存性が低い。
海軍艦艇といえば石油タンカーを恐れさせる存在だったが、今や逆になっている。
米海軍には空母打撃群の攻撃力とならび誘導ミサイル駆逐艦も必要な戦力だ。
だが攻撃を受けても航行を続けられる艦艇も必要ではないか。
(中略)
だが21世紀に昔同様の戦艦を建造する必要はない。まったく新しい形の戦艦を作れば良い。
現在の戦艦は高性能装甲素材と自動損傷復旧を組み合わせ、事実上の不沈艦とすればよい。
攻撃手段は任務にあわせ選択すればよいが、鍵となるのは残存性だ。危険な状況に突入しても、
帰還する可能性が高い艦となる。この「未来型戦艦」があれば中国の接近阻止領域拒否(A2/AD)
戦略を否定し、米国は西太平洋での航行を維持できる。
(中国の解説)
米海軍が大艦巨砲主義に復帰することはないが、海軍艦艇における装甲の意義を再検討すべき時だ。
将来型戦艦により米海軍に敵の完全敗北以外の選択肢が生まれる。
FONOPsによりこの選択肢の必要性が痛感されている。A2/ADから、さらに危険なミッションが
生まれるだろうが、頑丈な未来型戦艦は安全な艦艇として機能するはずだ。