医者の僕でも、コロナウイルスをナメていたが、間違っていた
https://blog.tinect.jp/?p=64213
いま少なくとも僕が関わる現場では、発熱かつレントゲンで肺炎と思われる像を呈した
患者さんがやってきたら、PPEという完全防護服を着て、隔離された場所にて診療を
おこなわなくてはならない。
正直これは本当に面倒くさく、イチイチやりにくくてしょうがないのだが、医療者が二次感染して
うつす側に回れるはずもなく、フル装備でやらざるを得ない。
(中略)
先程もいったとおり、このウイルスは人にうつる。
どんな感染症もひどくなると当然入院しなくてはならないのだが、肺炎で入院してきた
患者さんが何の原因で肺炎になったのかは来た段階ではグレーである。
原因がわからないのだから、肺炎はほぼ全例新型コロナウイルス患者疑いとして扱わせざるをえない。

この新型コロナかもしれないグレーな患者さんを、まさか四人部屋のベッドに入れるわけにはいかない。
だから当然、個室管理となるのだが、こんな事態を多くの病院は想定していないから、
個室が肺炎患者で想定以上にパンパンになってくる。
新型コロナ感染でないとわかれば、個室から外にでる事ができるが、それがわからない限りは
個室にずっといてもらうほか無い。
いま全国の病院はいまだかつてないペースで個室がミチミチである。
もし仮に新型コロナウイルスが院内でアウトブレイクでもしようものなら、病棟閉鎖などなど、
とんでもない事になるから戦々恐々であり、現場は普段以上に疲弊している。
こうしてデータの上では「99%大丈夫、たいしたことはない」と思っていたはずのものが、
実態は意外とリソースを食いまくってくる事に2週遅れぐらいで気がつくのだが、
この段階ですら僕はまだこれの真の問題点を見誤っていた。