イタリアでコロナ「隠れ死者」増加、高齢者施設の実態
https://jp.reuters.com/article/health-coronavirus-italy-homes-idJPKBN21619R
イタリアでは、新型コロナウイルスの陽性確認件数が公式データで3万人近くに達しており、
最初に感染が生じた中国を別とすれば世界最多となっている。
だが検査については厳しい基準があり、いわゆる「スワブ法」による検査を受けられるのは、
通常、入院した重症患者のみである。
詳細なデータは入手できないものの、当局者、看護師、親族らによれば、
新型コロナウイルスが確認されて以来、感染拡大が最も深刻なイタリア北部の
高齢者介護施設では死者数が急増している。
だが、その状況は新型コロナウイルス関連の統計には反映されていない。
「亡くなった場所が自宅や高齢者介護施設で、ウィルス感染の検査を受けていないために、
感染による死亡と見なされていない例がかなりの数に上っている」とベルガモ市長のジョルジオ・ゴリ氏は言う。

タンツィ氏は、イタリア国内で感染拡大が加速しはじめた3月2日頃から、
介護施設での死亡がかなりの幅で「不自然に」増えていたという。
だが、これが新型コロナウィルスによる疾病「COVID−19」によるものかどうかを知る方法はなかった、
と同氏は言う。
タンツィ氏は全体の数字については伏せているが、同氏の施設では、先週のある1日だけでも、
新型コロナウィルスに関連する症状である呼吸困難を伴う患者18人が亡くなったという。
「検査が行われていないから、新型コロナウィルスによる死者かどうかは分からない」と彼は言う。
「しかし確かに、高熱と呼吸困難は見られた」
「もし新型コロナだと分かっていれば、こうした患者を適切に隔離して、蔓延を防ぐことができただろう」
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じごく