>>630
ロシア軍も00年代辺りまでは非対称戦やり過ぎの弊害が極めて大きかったらしいですしね。

1970年代末のアフガン紛争に始まり、90年代のチェチェン紛争に至るまでソ連/ロシアの正規軍は
延々と対ゲリラ戦争ばかりやり続け、本来想定していた米軍やNIATOとの戦備がすっかり疎かに
なってしまったばかりか、ロシア軍上層部そのものがアフガンやチェチェン帰りの対ゲリラ戦屋が
幅を利かせ、本流であるはずの正規戦を担う者たちが冷や飯を食う羽目に。

古来軍隊に於いては軍功や戦場経験の数がモノを言い、相応の発言力も得られるのですが、
90年代から00年代までのロシア軍は極度の予算不足もあって正規戦を戦えない軍隊でした。

その辺が是正され始めたのは2008年の東オセアチア紛争であり、北京五輪開催中という時期に
先制攻撃を仕掛けたグルジア正規軍を迅速な反撃で叩き出す久方ぶりの正規戦の完勝でした。

東西代理戦争であったベトナムではアメリカに判定勝ちしたものの、その後のゲリラ戦では
泥沼に陥り、東西冷戦で完敗し国を一度潰したロシア軍にとって、グルジアでの勝利は大きな
意味があり、ロシア軍将兵に勝ちの味を与え自信を取り戻す切っ掛けになりました。