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さまざまなメディアで、テドロス氏の出身国エチオピアに中国が巨大投資をしていることが指摘された。だが、根はもっと深い。

 中国とテドロス氏の関係は少なくとも、20年以上前にさかのぼる。エチオピアは1970年代に帝政が倒れ、ソ連の支援を受けた社会主義独裁、メンギスツ政権が発足した。
この後、内戦が続いて、「飢餓大陸」と呼ばれた時代があった。テドロス氏は「必要な薬がないために兄弟を亡くした」と、当時の惨状を回想している。

 医学生だったテドロス青年は、エチオピアの反政府左派ゲリラに加わった。彼の組織はやがて、「エチオピア人民革命民主戦線」の主要勢力となり、中国や米国の支援を受けて1991年、メンギスツ大統領を倒し、政権に就いた。
現在なら奇妙に映る「米中相乗り」だが、当時のアフリカでは東西冷戦と並行して中ソ対立の構図があった。テドロス氏は新政権で保健衛生政策に携わり、やがて保健相に就任。続いて外相を務めた。

 エチオピア研究家である、米ウィリアム・パターソン大のアーロン・テスファイ教授は、
「人民革命民主戦線は、元々はマルクス主義政党で、中国の支援を受けた。毛沢東思想の影響もあった」と話す。
新政権はマルクス主義を放棄したが、中国との関係は続いた。
https://www.sankei.com/smp/world/news/200405/wor2004050001-s1.html