>>874
同じ老化といっても、精子と卵子では成長の仕組みも役割も違うんで
「同じようなもの」として扱うのは誤解を招くことになる。

卵子の元となる卵母細胞(原始卵胞)の数は、生まれた瞬間が最大で、
それから毎日減っていくことになる。残った卵母細胞が初潮を迎えた後、
卵子に成長して毎月1個のペースで排卵されてくる。

20代女性の卵子の年齢は20歳。
50代女性の卵子の年齢は50歳。

これは動かしようがない現実。
何十年の活動を停止していた細胞が復活するわけで、年数が経てば経つほど
正常な細胞分裂がうまくいかない確率が高くなる。

一方の精子は、毎回精巣で精母細胞が作られて精子に成長していくわけで、
加齢とともに精巣(精子の製造工場)の機能が衰えていくので、精子の質が低下することはあるが、
卵子のように生まれた時から年数が経っているわけではない。

さらに精子の場合、体外に精子を排出してもらって、顕微授精により比較的元気な精子を使って
受精させることもできる。(何万、何十万、何百万個の中から、たった1個の精子を選べば良い)

受精時に1個しかない卵子と比べると、精子は障害に強い仕組みとも言える。