M16
M16は軽量で発射時の反動が少なく、また小口径弾を使用するため、弾薬が嵩張らず軽量という利点がある。
それは認めよう。それまでAK47やAKMしか使ったことが無かった筆者が、初めてM16を手にした時、その弾丸の小ささと軽さに感動すらしたものだ。
ジャングルの中で1か月以上の作戦行動を強いられるため、荷造りの度に頭を悩ませていた当時の我々にとって、弾薬の重さや荷物全体に占める容積は重要な問題だった。
しかし、やはりAKと比べると正直頼りなさも否めなかった。タイ軍やカレン軍で多く使われていたからと言ってジャングル戦向きだったかと言うと、筆者にはとてもそうは見えなかった。
強化プラスチック製のストックは貧弱に見える上、動くたびに「カチャカチャ」と聞こえる音が玩具をイメージさせる。
またM16を装備するカレン兵たちは、銃口に何かを詰めたりキャップをして、こまめに清掃をするなど、取扱いに結構注意していた。
1か月以上ジャングルで行動していても、そんな事はまったく気にならなかったAKとは大きな違いだ。
ジャングル内では、至近距離の交戦が発生する可能性が高い。銃自体の強度不足やジャミングは、即座に命に直結する。
目の前に出てきた敵兵をぶん殴ったら銃が壊れましたでは困るし、ジャミングをしても直す時間などないのだ。