>>356
MDが始まった当初は、アメリカ国内でさえ不可能だ、費用が、と非難轟々だった。
けど冷戦期みたいにソビエトを抑止すりゃ子分まで自動的におとなしくなる時代は終わって、弾道弾や核に夢見る国が出てきた。
ソビエトとは相互にノーガードにすることで「核戦争をやったらどっちも大損害」という共通認識を構築できたが、中国は5億死んでも5億残るの国だし、北朝鮮に至ってはのっけから瀬戸際外交ときた。

ならず者国家の20発程度の中距離弾道弾を、ぶっ放す意思と無関係に物理的に阻止することで思い上がった要求を却下するってのが最初のコンセプト。
でも欧州はいまもそうだけど冷戦終わってお花畑だし、米国内でもそういう連中がいる。

で、日本は本州上空を北朝鮮の弾道弾が横切ることで、自分が恫喝の対象となることを知った。
もちろん、そんな恫喝をいちいち聞いてたらキリがないのだが、そもそも貧乏で瀬戸際外交しか手段が無い奴にアメリカの核抑止なんて関係ないし、故に日本が軍拡しても馬耳東風にしかならない。
だから日本は弾道弾を物理的に阻止する手段の取得に相乗りした。

日本はあっちを削りこっちを遅らせでひーこら言いながら年に1000億円程度を毎年捻出してきたわけだが、日米の予算比率としてはアメリカの1/8〜1/10程度でしかない。
が、軍は議会にこう説明できる。MDは日米の共同事業であり、同盟を維持するために必要な投資で、かつ日本も相応にカネを出している、と。いまとなっては中止論なんてないしね。

>逆に言えばそんな虎の子を日本に売却決定した米国の思惑って何ですか?

スタンダードSM3ブロックIIAから日米共同開発だから、日本がアメリカと一緒で許可を出す側になるんだよね…。

>これからは自分の国は自分で守れってことですか?

共通の利益のために、必要なら利益を共通化して、がっつり同盟を維持しようぜ、になってる。