■ いずも型護衛艦のよくある誤解

Q:いずも型はエレベーターのサイズや格納庫がF-35BやMV-22Bにも対応しているので最初からF-35BやMV-22Bの運用が出来るように設計建造されているのでは?

A:エレベーターは海自が当時運用していたMH-53EとMCH-101を余裕を持って運用できるサイズと力量になっています
MV-22Bは最大格納サイズがH-53クラスと同等になる様に設計時に要求されています
F-35Bも米海軍のワスプ級のエレベーターで運用可能なサイズが設計時に要求されています
いずも型の格納庫のサイズはひゅうが型より更に汎用性を持たせた物
整備スペースの高さは実践経験からH-47クラスのローターヘッド交換整備まで可能な事が要求された結果です

エレベーターサイズや格納庫のサイズからF-35BやMV-22Bの運用を前提に設計建造されていという結果を導き出すのはただの妄想に過ぎません

F-35Bが様々なテストを経てワスプ級とアメリカ級では甲板構造の補強や排気熱対策で甲板のコーティングの変更などを加えIOC(初期作戦能力)を獲得したのは いずも の就役後です
つまりF-35Bを運用できる艦の最低限の仕様が定まったのも いずも の就役後であり いずも型の設計建造時にこれらの仕様を反映させる事は不可能です
同時期にMV-22Bも様々なテストが行われ特に着地点に於ける排気熱が非常にクリティカルな影響を与える問題が発生
結果的にF-35Bと同等の排気熱対策が運用する艦艇に要求される事になりました

従っていずも型を設計建造時からF-35BやMV-22Bに対応させる事は絶対に不可能なのです