2018年6月号における、F-35A/Bに対する林富士夫元空将の主張は

「F-35BはA型に対して著しく性能が劣る。戦闘行動半径、空戦に必要な限界G、搭載できる兵器量が少なく拡張できる見込みがない」
「配備するとしても1個航空隊18機程度で、これをいずもに10機程度搭載しても大した防空戦力にはならない」
この二点を挙げた上で、このように指摘してましたよ。

「もしもこの事業を行うとF-2後継機選定時期が後回しにされ、事実上F-2後継機の国内開発が出来なくなり、空自の全ての戦闘機がF-35AかB型になってしまう。極めて運用上脆弱になる」
なぜ先送りした場合の危険性にも触れているかの理由も添えていて、
「2020年代になるとF-2の開発に参加したエンジニアがほぼ全て退社してしまうので戦闘機開発の技術の継承が不可能になる」
だそうです。

Pre MSIP の代替のF-35Aについては、当時でていた「国内生産を止め、完成機を購入した方が安すくつくのでよい」と賛成の立場を取ってました。
ただ、この決定は「今年策定する次期防衛力整備計画に盛るのは先送りした方がよい」とも述べていて、これも外れてますね。

要約すると、F-35Aの導入でのF-15JpreMSIPの置換えには賛成なものの、決定は先送りにすべき。
同時に、F-35Bの導入と艦載運用により、大量の資源を投入することを心配し、その煽りによってF-2後継機選定が先送りされてしまうことを危惧している物言いでしたね。

その上で、2019年〜2023年度までの中期防衛力整備計画にF-35Bの購入を盛り込まないと断言してました。

現実どうなったかは皆さんのご存知の通りです。
駿河屋で中古買えるので、同じように興味あれば、買って読んでみてね。もやもやする気持ちもはっきりするよ。
どうなったのか知ってるのもあって、個人的に林元空将もただの民間人なんだなぁって印象しかもちませんでした。
長文になって申し訳ないです