「バイデン氏優勢」相次ぐ トランプ氏のデモ対応響く 米大統領選

11月の米大統領選に向けた各種世論調査で、
民主党のバイデン前副大統領が共和党のトランプ大統領へのリードを広げている。

白人警官による黒人男性暴行死事件で国民に怒りが広がる中、抗議デモに対するトランプ氏の威圧的な対応に反発が強まり、
女性や高学歴層を中心にバイデン氏に支持が集まっている。

8日発表されたCNNテレビの調査は「バイデン氏に投票する」と答えた人が55%に上り、
トランプ氏の41%を14ポイント上回った。

ロイター通信の調査ではバイデン氏が47%でトランプ氏を10ポイントリード。
米モンマス大(ニュージャージー州)でもバイデン氏が11ポイント引き離すなど、6月に入ってトランプ氏に2桁の差をつける調査が相次いでいる。

トランプ氏は8日、4年前の大統領選でも対戦相手のクリントン元国務長官に事前の調査で負けていながら逆転したとして「調査はフェイク(偽物)」と断じた。
ただ、バイデン氏のトランプ氏へのリードは当時のクリントン氏を上回る。

バイデン氏優勢に貢献しているのは差別などの社会問題に敏感な「女性」や「高学歴(大卒)の白人」などの層だ。
CNN調査では、女性は前月比7ポイント増の62%、大卒の白人は同12ポイント増の63%がバイデン氏に投票すると答えた。

抗議デモをめぐってはトランプ氏の「身内」も動揺している。
トランプ氏のデモ対応を共和党支持者の約4分の1が「有害」と回答。

5日発表された米公共ラジオ(NPR)の調査でも、トランプ氏が「人種間の緊張を高めた」と答えた共和党支持者が約3割に上り、
分析担当者は「トランプ氏の名前を挙げた質問で共和党の意見が割れるのは珍しい」と指摘した。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200610-00000014-jij-n_ame