新型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の山口県と秋田県への配備計画をめぐり、
河野防衛大臣は15日午後5時半すぎ、防衛省で記者団に対し、技術的な問題やコストと時間を考えて計画を停止する考えを表明しました。

この中で河野防衛大臣は「コストと時期に鑑みて、イージスアショアの配備のプロセスを停止する」と述べました。

そのうえで「具体的には、山口県のむつみ演習場の地元の皆様にアショアのブースターを確実に演習場の中に
落下させるという説明をしてきた。これまで、アメリカ側とソフトウェアの改修でこれを実現すべく協議してきたが、
今般、ソフトの改修だけでは確実に落下させるということが言えない。ソフトに加えてハードの改修が必要に
なってくるということが明確になった」と述べました。

そして、システムに配備される迎撃ミサイルのロケットブースターを配備を予定している山口県の演習場内に落下させるためには、
技術的な問題があり、安全に落下できるよう改修するためにはコストや時間がかかるとして計画を停止する考えを表明しました。

そのうえで、NSC=国家安全保障会議に報告して、政府として今後の対応を議論することを明らかにしました。

また、北朝鮮の弾道ミサイルについて、当面はイージス艦で対応するという考えも示しました。

さらに河野大臣は、こうした方針を山口県と秋田県の両知事に15日、電話で報告したとしたうえで、
できるだけ早い時期におわびに行きたいという考えを明らかにしました。