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続報

 富岳は富士山の異名で、「京」(19年8月に運用停止)の後継機。計算速度は毎秒41京5530兆回で前回王者の米国のスパコンを大きく引き離した。
 国費約1100億円が投じられ、理研と富士通が共同開発し、21年度の本格運用を目指す。理研計算科学研究センターによると、432台の計算機(1台は幅80センチ、奥行き140センチ、高さ220センチ)が並ぶ。既に新型コロナウイルス対策のため、試験運用が始まっている。

 「トップ500」は4部門のうち最も古い1993年から年2回発表され、主要部である中央演算処理装置の能力を競う。今回は富岳が2位の「サミット」(米国)の約2・8倍となる性能を示した。

 さらに、産業利用などの処理能力の「HPCG」、ビッグデータを処理する性能の「グラフ500」、人工知能(AI)の性能を測る新指標「HPL−AI」でも1位だった。HPCGでは、2位サミット(米国)の約4・6倍となる性能。グラフ500は大規模なグラフの解析で、15〜19年に9期連続1位だった「京」の2倍以上の処理能力となった。