>>89
それに16-17世紀当時の船旅の過酷さを考えればねぇ。

当時は壊血病の原因も治療法も分かっていなかったから、欧州から喜望峰周りでインドに辿り着くだけで
確実に乗組員の数割が失われていたのだから。

それでもバスコ・ダ・ガマの頃から数百年かけてようやく東南アジアまで植民地を獲得できたけど、そこから
日本まで行き来する交易船は月に数隻のペースに過ぎなかったから、植民地維持に必要な交易船の数を
考えれば、とても日本まで数万人単位の兵団を兵站物資込みで乗り込ませる大船団など編成できません。

今の我々の視点からすれば大航海時代に世界の海洋交易を一気に支配したかに見える西欧列強ですが、
大西洋はともかく、インド洋や東南アジアや西太平洋に於いては、既存のムスリム商人やインド・中国の
海洋交易ルートに相乗りする形での交易だったのが実態です。

西欧列強が文字通り世界の海を分割支配するのはもう少し後の時代の話ですが。