職質への抗議が「人種差別反対」に…クルド人デモにちらついた不穏な影 (産経 7/1)

警視庁渋谷署員から威圧的な職務質問を受けたなどと主張するクルド人男性らが5月に実施した抗議デモに、警察当局が「極左暴力集団」と認定する
集団の関係者などが参加していたことが、公安関係者らへの取材で分かった。
デモは当初から米国で黒人男性が警察官に暴行され死亡した事件に端を発した「外国人差別撤廃運動」の影響を強く受けていたという見方があるが、
クルド人の支援団体側は「われわれは別のグループの主張に便乗された」と困惑。
警察当局は、さまざまな政治勢力が混乱に乗じて介入を図った可能性もあるとみて、慎重に情勢を分析している。

・極左メンバーの姿も
「主張がねじ曲げられ、最終的に取り込まれた」。日本に住むクルド人の生活支援などに取り組む「日本クルド友好協会」の日本人担当者は、こう指摘する。

担当者によると、5月のデモに参加したクルド人らから情報収集した結果、外国人差別の撤廃などに共通の目標を見いだした「日本人を中心とした別グループ」が、
デモ発起段階から関与したとみられることが分かったという。
(中略)
渋谷でのデモ参加者の多くは日本人。
公安関係者によると、人種差別などに反対する市民団体の関係者らが主導していたが、一般参加者のほかに、複数の極左暴力集団メンバーの姿も確認された。
公安関係者は「『あわよくば、自分たちの運動に取り込もう』という勢力が介入していた」と指摘する。

デモには、安倍晋三首相を「ファシスト」と位置付け退陣を求める市民団体関係者も参加。
「クルド人への差別反対」の枠を超えて、多種多様な人物が入り交じっていたとみられる。
このデモでは、渋谷署敷地内に不法侵入した疑いで日本人の逮捕者も出た。 一部のクルド人参加者は「自分たちの主張とは違う」と途中離脱したという。(続く)